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美術・文化社会批評/アライ=ヒロユキのブログ


アライ=ヒロユキの美術・文化社会批評などの日々の活動を伝えます。
by PXP14154
美術・文化社会批評(ライター、講演)などの活動を展開しています。
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こちらは、活動やさまざまな情報をまとめたホームページです。
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福島サウンドスケープと検閲事件

先ごろ『オルタナ』に寄稿した原稿についてお知らせします。
いま福島の状況が巧妙に隠蔽されていきますが、当地の実情を伝える表現、福島サウンドスケープについて紹介したものです。

「福島サウンドスケープ」――音が伝える3.11後、そして検閲事件
http://www.alterna.co.jp/12074
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131206-00010001-alterna-soci

サウンドスケープ(音風景)は、全方位の情報を含み、その場の空気感を伝えられるがゆえに、リアルな福島の状況報告となります。

先ごろ、この表現は検閲事件を受けました。千葉県立中央博物館での「音の風景」展(2013年10月5日〜12月1日)への出品のさい、作者/永幡幸司さんが教鞭を取る福島大学の除染対応の問題点の指摘文章が削除、修正されたのです。
本件は、永幡さんの勇気ある表現に対する、千葉県立中央博物館と共催者である日本サウンドスケープ協会の公権力による蹂躙であると言えます。

秘密保護法案が可決された現在、今後批評性のある表現が封殺される事態が頻発するでしょうが、だからこそ本原稿は幾らかはその意義を持つように思います。東京新聞11月18日号でも報道されていますが、本原稿の方が事件経緯が詳細かつ正確です。

サウンドスケープの提唱者、マリー・シェーファーは、反文明/対抗的な志向を持つがゆえに、その日本での輸入にあたり割り引いて受容された側面もあります。ですが、今回のような事態を見るに、その偉大さを再確認した思いがします。
そして、私はだいぶ以前に日本サウンドスケープ協会の会員であっただけに、本件を非常に残念に思います。

# by PXP14154 | 2013-12-08 11:47 | 寄稿

松江市学校図書室での『はだしのゲン』閲覧制限事件

マンガ『はだしのゲン』につき、松江市の学校図書室で閲覧制限されるという事件がありました。
この事件についての私の意見を、ツイッター/フェイスブックに書いたものの引用ですが、下に記します。
ちなみに、学校図書室は図書館法に規定された公共図書館には該当しません。表現の自由ではなく、教育問題の範疇になります。

本作はより多くの人に読んでほしいと思いますが、マンガは教師に言われて読むものではないようにも思います。歴史教育は脚色をなるべく排したドキュメントや歴史書を本筋とすべきでしょう。
本件は、教育における(戦争の)歴史の抹消と教育現場の裁量/権限の問題が核と思います。選定において主観に近い恣意性が介在せざるを得ない創作物を主題とすることは、表現の良悪/適不適の議論に引っ張られ、本質を見失う怖れがあります。

# by PXP14154 | 2013-08-30 00:44 | 雑記

反原発へのいやがらせの歴史展、ほか

さきごろ、「何者」かによる反原発運動の関係者への膨大な嫌がらせを集めた、「反原発へのいやがらせの歴史展」が開かれました。この展覧会に対する評を『オルタナ』に執筆いたしましたので、お知らせいたします。
ビジュアル資料は貴重なので内容は以下に引用いたしませんでした。お手数ですがリンク先まで飛んでお読みいただけますと幸いです。

●いまそこにある明日への警鐘ーー反原発へのいやがらせの歴史展
http://www.alterna.co.jp/11479
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130814-00000301-alterna-life

そのほか、近々では同サイトに以下の寄稿文があります。
●「モノの民主化」から出発した60年の歩みーー榮久庵憲司とGKの世界展
http://www.alterna.co.jp/11474
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130813-00000301-alterna-cul

●その地にある心と向き合う、「杜舞台」 東京展
http://www.alterna.co.jp/11326
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130712-00000303-alterna-cul


また、現在発売中の『週刊金曜日』8/9・8/16合併号には、戦争や植民地を題材にした「米田知子 暗なきところで逢えれば」展(東京都写真美術館)の展評を寄稿しています。こちらも、ご一読いただけましたら、幸いです。

# by PXP14154 | 2013-08-15 11:40 | 寄稿

いまなぜ共和主義なのか

『社会新報』に掲載した共和主義についての原稿ですが、ご要望等があったので転載します。
いまの研究者による共和主義についての専門的理解とはやや方向性を変えていますが、現在の共通認識の核にある「徳」の問題を「考えるべき価値」に言い換え、現在の社会に当てはめたものになります。
共和主義について現実の日本社会と照応させて論じたものは僅少なので、この小文にもそれなりの意味があるように思います。

◆いまなぜ共和主義なのか
“人として「考えるべき価値」を呈示”
美術・文化社会批評 アライ=ヒロユキ

 欧米で革命や民主化の原動力となってきた共和主義。日本でなじみが薄いこの思想は特定の政治制度ではなく、むしろ社会のあり方を考える思想を指す。実例をあげて紹介したい。
 福井市の文化施設AOSSAの共有スペース・アトリウムでは、今年4月に市民らが行った「ピースアート展」に出品された憲法九条を書いた作品が「政治色が強く思想的」と一時撤去された(『福井新聞』2013年5月1日)。大阪府のピースおおさか(財団法人大阪国際平和センターが運営)は、展示内容のうち旧日本軍の加害行為のものを2014年度に撤去と発表した(『毎日新聞』2013年2月15日)。本展示は松井一郎・大阪府知事を含め、「(内容が)自虐的」との指摘が執拗にされてきた。また、橋下徹(当時知事)の「来館者を増やすため」の「改善」表明も背景にあるだろう。
 民主主義の原則に立てば、意見の封殺は無法だ。しかし、多数ある意見を調整し、ニーズに応じた配分こそがいまの社会では求められる。例えばアイドルグループの展示を見たい意見が99%、戦争反対の表現展示のほうが1%なら、これに応じて後者を一目につかない場所でひっそり展示すれば民主主義の原則は達成される。「戦争反対」をあえて優先するなら、そこに多数の意志を超える価値の問題を考えなければならない。これは民主主義からは直接導かれない。人として考えるべき価値の問題を提示するのが共和主義である。そして、共和主義は公共の場で人々がともに議論し、学び、高め合うプロセスを良とする。効率が至上とされる時流にあって、人として生きる意味を考える共和主義なるものこそ必要であろう。
(『社会新報』2013年7月3日号)

# by PXP14154 | 2013-08-03 11:47 | 寄稿

『ニューイングランド紀行 アメリカ東部・共生の道』出版

今週発売の新著の『ニューイングランド紀行 アメリカ東部・共生の道』ご案内です。ぜひご購入いただけますと幸いです。
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『ニューイングランド紀行 アメリカ東部・共生の道』(文と写真/アライ=ヒロユキ 発行/繊研新聞社 価格1600円+税)

アメリカ東部、ニューイングランド。そこには知られざるアメリカの姿がある。大量消費生活ではなく、伝統と緑豊かな風土を守り続け、自分だけの生活スタイルを貫き通す。その頑固さは偏狭ではなく、それぞれの自由な生き方を認める寛容に結びついている。キルトやバスケットなどの工芸、ハーブガーデン、宗教共同体シェーカー、移民社会、タウンミーティング、反戦活動。そんなもうひとつのアメリカの今、そしてそのルーツを探る。

※全編に豊富なカラー写真(日本で未紹介のものばかり)。イサカのエコビレッジ(EVI)探訪記、バーモント州の家具職人で反戦活動家インタビュー、ネイティブ・アメリカンの半独立国イロコイ連邦のスローフード農園の取材、ネイティブ・アメリカンの現代アート概観、19世紀の自然を愛したレズビアン小説家の紹介、などもあり。

【主な章立てと内容】
●story1 知られざるアメリカ東部、ニューイングランド

●story2 旧と新が共存する地
 古色あふれる街並み/リベラルの伝統

●story3 多様性の実践と伝統 ニューイングランドの今
 家具職人・ミュージシャン・活動家/女たちの絆キルト/スピリチュアルなハーブガーデン/ナンタケット島のバスケット職人/アフリカ・カーボベルデの移民社会(美術と音楽)

●story4 この風土に抱かれたもの
 ボストンに遺る黒人解放の史跡/古都ウェザーズフィールド/さまざまなフォークアート(シェルバーン美術館)

●story5 調和の風景から学んだもの
 グランマ・モーゼス/レイチェル・カーソンと国定自然保護区

●story6 プロテスタントが追い求めたシンプル&ナチュラルの暮らし
 自治の発祥地プリマス/小農の伝統が培った独立独歩/プロテスタントの実験社会/清貧の信徒シェーカー/反開発の人々アーミッシュ

●story7 超絶主義を訪ねて エマソン、ソロー、エコビレッジ
 コンコード探訪/ユニテリアンからエマソンの精神の独立宣言へ/怠け者のすすめ・ソロー/革命権という伝統/オルコット父の自由教育/超絶主義のコミューン/バックミンスター・フラー/自由と共生の音楽(アイヴズ、ケージ、シェーファー、シーガー)/イサカ・エコビレッジ/運動の持続可能性の戦略

●story8 閑話休題 映像作品と犬たち
 ニューイングランドと多様性と議論(『幸せのポートレート』『エデンより彼方に』、スヌーピー、『スター・トレック』『∀ガンダム』)/犬たちの厳選PHOTO

●story9 アメリカの影 イロコイ連邦、アンクル・トムの小屋
 ネイティブ・アメリカンの現代アート/イロコイ連邦の共生哲学/スローフード・プロジェクト/アンクル・トムの小屋再考/現代詩人たちによるリスペクト

●story10 19世紀という時代の転換点 マーク・トウェイン、サラ・オーン・ジュエット
 文明の告発者マーク・トウェイン/食の産業化と食の自治/西部と成長に背を向けた地域文化/ジュエットのレズビアン文学&開発への抵抗

●story11 トクヴィルがニューイングランドに見たもの
 アメリカのデモクラシー/タウンミーティングの今/自治の都市計画家マンフォード/アーレントの解放論

●story12 つぶし合わず、生きるための英知

【入手方法】
●書店
 紀伊國屋書店とジュンク堂(池袋店は現在払底)など、大手書店で在庫あり
 一般書店で注文取り寄せ

●ネット書店
 セブンネット http://www.7netshopping.jp/
 e-hon http://www.e-hon.ne.jp/
 boox store http://boox.jp/
 honto http://honto.jp/
※amazonは払底のため、現時点では注文不可

●出版社
 繊研新聞社 http://www.senken.co.jp/book/
※別途送料がかかります。

# by PXP14154 | 2013-06-01 13:59 | 活動紹介