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美術・文化社会批評/アライ=ヒロユキのブログ


アライ=ヒロユキの美術・文化社会批評などの日々の活動を伝えます。
by PXP14154
美術・文化社会批評(ライター、講演)などの活動を展開しています。
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こちらは、活動やさまざまな情報をまとめたホームページです。
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<   2011年 01月 ( 5 )   > この月の画像一覧


週刊金曜日寄稿:「日本画」の前衛(1/28)

「週刊金曜日」(1/28)に、「日本画」の前衛(東京国立近代美術館、2月13日まで)の展評を寄稿しました。
日本画は明治期に、欧米の「洋画」に対抗すべく生み出された表現ジャンルです。しかしその定義は曖昧で(日本人か、日本か、岩絵具か、日本的題材か)、常にアイデンティティを模索し続ける宿命を背負っています。
そんな中にあって、あえて伝統を読み替え、前衛表現であることにその存在意義を見いだしていたのが、1930年代末に日本画の革新運動を試みた歴程美術協会です。本展では、交流のあった洋画(靉光や長谷川三郎)、戦後の前衛日本画集団、パンリアルも紹介されます。
分子運動のような動的な構図の山岡良文の《放鳥》、モダンな詩情の田口壮の《季節の停止》、冷静な観察眼とスピリチュアルな感性が同居する《原爆の図》で知られる丸木位里の初期作品が見所です。歴程美術協会はパンリアルに比べ、表現の幅が広く、日本画の鉱脈はまだまだ開拓されていないと実感しました。軍国体制とときに対峙するような緊張感を抱かせる戦時期の山崎隆も見所でした。
東京国立近代美術館

by PXP14154 | 2011-01-29 23:06 | 寄稿

週刊金曜日寄稿:小谷元彦展(1/14)

「週刊金曜日」(1/14)に、「小谷元彦展:幽体の知覚」(森美術館、2月27日まで)の展評を寄稿しました。
更新を少しサボっており、やっとの書き込みです。
日本の近代彫刻は欧米に比べて脆弱さがあります。小谷元彦は、この状況に対して、意外性に満ちたアプローチを展開し続け、注目を浴びています。その本格的な個展が森美術館で開催中です。
小谷は自ら彫刻表現とうたうものの、その技法/素材は、写真、髪の毛、剥製、ビデオ映像と多種多様。彼の彫刻とは、具体性ではなく、目に見えない時代の気配と底流に潜む不安を彫り起こす表現と言えるでしょう。
幽界の様相を現出させた作品群、「ホロウ」シリーズが見所です。木彫のような、伝統的な表現の再解釈も見られました。
ともすれば何回と見なされる小谷ですが、彼の方法論は、精神と物質を本質的な違いではなく、単に様相の変移として捉える儒教、より限定的に言えば朱子学の気の概念と通底するように思います。物質とその運動の背後に時代精神を見出すのが、その意図です。小見出しに、「気配の表出で 時代性を写す 彫刻表現」としたゆえんです。
小谷の作品に対して「気」の概念で説明したのは、おそらく私が初めてではないでしょうか。
森美術館

by PXP14154 | 2011-01-29 23:05 | 寄稿

アート農園でヤマトのトーク

私が理事をしているNPO法人アート農園で、ヤマトに関してのトークを行います。
美術の振興・普及を目的にしているので、いまはやりのクールジャパンの理解のためですので、作品寄りというよりは、アニメビジネスからアートへの橋渡しという部分も柱になりますが。これは、一般の人も参加できます。
ほか、みみの会というところで、近々ヤマトに関してのトークを行う予定です。

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今年1月のアート農園の勉強会は1月16日(日)1時より5時頃まで「宇宙戦艦ヤマトと70年代ニッポン」出版記念
『「ヤマトからクールジャパンへ」70年代の日本から現代に至るまで』というテーマで座談会を開催致します。 
基調報告:アライ=ヒロユキ
1970年代から現代に至るまで、様々な社会状況を背景とした映像を交えながら、美術の現在、美術をとりまく市場やマーケティングにいたるまで、勉強会担当アライ=ヒロユキさんの基調報告を頂き、その後自由な座談会を行います。2011年の年頭に当たり今年を見通す熱い座談会に参加頂けますよう御案内致します。
その後新年会に参加くださいませ。
(参加者はアート農園会員に限らず、自由参加です。友人その他お誘い合わせの上ご来場下さいませ。)
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■NPO法人アート農園・MASC新春勉強会
「宇宙戦艦ヤマトと70年代ニッポン」出版記念
『「ヤマトからクールジャパンへ」70年代の日本から現代まで』
基調報告:アライ=ヒロユキ
●勉強会会場:gallery COEXIST(ギャラリー・コエグジスト:http://coexist-art.com/)2Fカフェ
〒110-0016
東京都台東区台東1-23-12-2F TEL 03-6803-2035 FAX 03-6803-2045 11:00 - 19:00 / 月曜日休廊
JR総武線・日比谷線秋葉原駅より徒歩8分 都営大江戸線新御徒町駅より徒歩8分 都営新宿線岩本町駅より徒歩8分
会場:gallery COEXIST 地図:http://coexist-art.com/access.html
●日時:2011年1月16日(日)1時~5時
当日勉強会連絡先担当:アライ=ヒロユキ:090-9823-4243 arai4243@softbank.ne.jp
●新年会:勉強会終了後6時頃より新年会を行います。(会場は当日秋葉原駅周辺にて散策予定)

by PXP14154 | 2011-01-13 11:34 | 活動紹介

ヤマト本・メディア紹介状況

著書『宇宙戦艦ヤマトと70年代ニッポン』(社会評論社)ですが、これまでに以下のメディアで書評紹介がされています。

週刊金曜日(2010年12月3日)、神戸新聞(2010年12月17日夕刊)、日本経済新聞(2010年12月22日夕刊)、琉球新報(2010年12月29日)、月刊ニュータイプ(2011年2月号)。

日経の書評は井上章一さんで、「おたく文化の成立史を考えるための指針となる」とコメント。

by PXP14154 | 2011-01-12 22:39 | 活動紹介

琉球新報寄稿:山城知佳子展(12/23)

掲載紙の到着が新年になったので、報告もようやくになります。
琉球新報(12/23)に山城知佳子の展覧会2つの展評を寄稿しました。ひとつは個展「コロスの唄」で東京のYumiko Chiba Associates viewing room shinjukuで開催(2月19日まで)、もうひとつが企画展参加で東京都写真美術館の「ニュー・スナップショット」展(2月6日まで)になります。
山城の特長は、政治的な含意をあからさまなメッセージではなく、日常的な身体性を通した表現から生まれる親しみやすさ=公共性にあります。
今展は前作《沈む声、紅い息》の続編で、舞台を海から森に移します。濃緑の圧迫感のある森の情景の中に、歌う口がかいま見える。個展会場は暗く、床に投影された映像が、まさに沖縄の森を現出させます。
題名のコロスが古代ギリシャ演劇の合唱隊からくるように、これは歴史という物語の上演を意味します。それも、名もなく見えざる存在の物語です。「ニュー・スナップショット」展も基本的に同じテーマの作品です。
古代ギリシャ演劇は、陶酔の神ディオニュソスを讃える非日常的な狂躁=トランスが起源です。古代ギリシャは反理性的なディオニュソスを抑圧することで「文明」を打ち立てました。
ここから、山城の作品は生そのものを蹂躙してきた、日本を含む近代のありようの告発を意味します。しかしそこに込められた情景は悲観的なものではありません。歌う歓びをあらわすことで、我々は再生しうるという希望の物語を綴っているのではないでしょうか。
Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku
東京都写真美術館

by PXP14154 | 2011-01-12 22:37 | 寄稿