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美術・文化社会批評/アライ=ヒロユキのブログ


アライ=ヒロユキの美術・文化社会批評などの日々の活動を伝えます。
by PXP14154
美術・文化社会批評(ライター、講演)などの活動を展開しています。
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<   2010年 09月 ( 2 )   > この月の画像一覧


単行本2冊進行中

私の単独著作による単行本が2冊、進行中です。
ひとつは誰もが知る国民的なシンボルのアニメに関するもので、もうひとつは誰もが知る国民的なシンボルと美術の関わりについての本です。いずれも評論形式になります。
アニメの方は、年内刊行をめざし、進めています。

by PXP14154 | 2010-09-20 11:39

週刊金曜日寄稿:田中一村展(9/10)

「週刊金曜日」(9/10)に、「田中一村 新たなる全貌」(千葉市美術館、9月26日まで)の展評を寄稿しました。田中一村はよく知られているように、奄美の南国風景を描いたことで人気の高い日本画家です。
あまり指摘されていないことかと思いますが、彼の技法が日本画の主流と異質なものがあります。ひとつは、色面の使い方です。岩絵具の淡泊な色合いでなく、広い面をフラットに塗りつぶすことで浮き上がるように見え、圧迫感を与える現代絵画の層に近い手法。さらに、強いデフォルメと彩度のメリハリある装飾性があります。これは、むしろ現代的なデザインの感覚に近いのです。彼は絵画的資質の新しさを早い時期からかいま見せていましたが、それが本格的に開花したのは画壇からの無視という不遇の中、奄美に単身赴いてからです。それは迷いだったのでしょうか、あるいは無自覚だったからでしょうか。
 中国の水墨画は遠景に神仙、ひとつのユートピアを託します。それは、現世批判の思想でもあります。作家はこの水墨画の技法を援用しつつ、遠景に奄美に伝わる理想郷「ネリヤカナヤ」をあらわします。翻って、日本画団は水墨画からは思想性を意図的に排除し、形式だけ踏襲していきました。田中がけっきょく画壇の受け容れるところでなかったのは必然だったのかも知れません。
千葉市美術館

by PXP14154 | 2010-09-20 11:38 | 寄稿