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ここ1ヶ月ほど怠っていたブログを更新。展評などの寄稿文章をまとめました。
メディアか自分の資質からか、社会的な題材を持つ表現を批評することが多い。 同様な場合の他の評論を見ると、一様に美学的な分析に終始して社会的な問題になるべく触れようとしていない場合がほとんどだ。輸入された美学か、仮に美術で公共性とうたっていても飼い慣らされた範囲での言説ということがよくわかる。作品の中心テーマにメッセージ性があるなら、そうした読みは逸脱に類するのではないか。 ●赤旗(3/2):「ゴヤが見た戦争:版画集『戦争の惨禍』と報道写真」展 4月10日まで(現在休館中) セルバンテス文化センター東京 ゴヤの代表作『戦争の惨禍』はナポレオン軍がスペインに干渉したスペイン独立戦争の戦場を描いた作品。彼の最代表作『1808年5月3日』もこのころを題材にしたもの。侵略軍の非道とともに同国人の残虐の描写を残しているのは、宮廷画家であっても王族に対して批判的な作品を残したゴヤの真骨頂ではないでしょうか。女性には肯定的な筆致なのも彼らしさです。戦場描写から人間の心理を暴く手法は、20世紀のシュルレアリスムの発想の泉ともなりました。 ●昭和40年男(2011年春号):1985年のサブカルチャー 「昭和40年男」をターゲットにするという珍しいコンセプトの雑誌ですが(私もその年生まれ)、1985年の風俗のうち、サブカルチャー事情の文・構成を担当しました。 ニューアカから新人類の展開、YMO散開後の細野晴臣の活躍、『聖闘士星矢』と『魁!!男塾』の「週刊少年ジャンプ」登場、インディーズロックブームと『TO-Y』と吉川晃司、『機動戦士Ζガンダム』の登場によるガンダムシリーズ化、深夜放送『ウソップランド』(怪物ランド)の先駆性、ゼビウスなどのゲーム事情、などです。得意なことだけ書いたようですが、ちゃんとしたリサーチの結果です。 ●週刊金曜日(3/11):「彫刻家エル・アナツイのアフリカ」展 3月27日まで 神奈川県立近代美術館 葉山 ナイジェリア在住の、アフリカ作家中もっとも活躍するアーティストの個展。展示は大きく分けて2つあり、削り焦がした木をときに組み合わせたものとアルミのボトルキャップを開いたものを織り上げて巨大なタペストリーにしたもの。いずれも素朴な味わいと原色が使われ、いかにもアフリカテイスト。 しかしその造形は、作家の出身地ガーナとナイジェリアのさまざまな民族意匠を用い、特定のアイデンティティに陥らないよう周到に計算されたもの。ボトルキャップのタペストリーもグローバリゼーションが投影されたもので、のびやかでいてしたたかな戦略が見え隠れする。 ●週刊金曜日(3/18):「原口典之・若江漢字」展 4月10日(日)まで 横須賀美術館 1960年代後半にキャリアをスタートさせたアーティストの二人展。いずれも創作は知覚/認識への疑問から出発するが、原口典之は造形の根源へと思考を推し進め、若江漢字は社会制度への批判へと展開させる。 本展は、禁欲的な平面作品を中心に原口の思考のエッセンスと、若江の社会メッセージを表現したインスタレーションと対照的な展示構成。 電気をモチーフに産業文明を批判した、若江の『雷音』などが見応えある。
by PXP14154
| 2011-03-20 01:12
| 寄稿
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