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「週刊金曜日」(12/17)に、「アルブレヒト・デューラー版画・素描展」(国立西洋美術館、1月16日まで)の展評を寄稿しました。今展では、〈黙示録〉を除く、〈大受難伝〉〈聖母伝〉など、彼の主だった版画が展示されています。
デューラーの生まれた時代、15世紀後半は、グーテンベルクが活版印刷を発明し、これによりルターの宗教改革が促進され、また複製文化が勃興するなど、時代の転換期にありました。そんな中で、キリスト教美術の宗教メッセージを象徴形式で伝えるイコンではなく、新しい表現が求められていました。その役割を担ったのが、デューラーになります。 たとえば、シンメトリーを崩すことで動の印象を与えるアングル、情動を強調する身体所作など。そうした新しい絵画表現の開拓は、神と人間が織りなす力強いドラマの創造でもありました。 当時最新のメディア戦略である、凱旋門にPCのウィンドウのようにフラットな24枚の歴史画を組み合わせ、皇帝と家門を称える巨大な木版画。生き生きとした大衆像を描いた《踊る農民のカップル》なども印象に残りました。 デューラーは、クライアントである神聖ローマ帝国からの要望、宗教美術などの発注をこなしながらも、思想的には好意を持っていたプロテスタントなどの新旧の権力とは微妙な距離を保ち続けました。それは彼が人間のための美術を作り出す上で必要な芸術の自律性故でした。 国立西洋美術館
by PXP14154
| 2010-12-24 02:05
| 寄稿
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