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「しんぶん赤旗」(12/6)に、「接触領域 Vol.5 青山悟」(12月18日まで、gallery αM)の展評を寄稿しました。
近年平面表現で照屋勇賢の染色や伊藤存の刺繍といった「布」を使った表現が台頭していますが、刺繍を用いる青山はそうした流れに位置する作家と言えます。代表作のひとつ《Glitter Pieces #1》は、ウィリアム・モリスが社会主義同盟を結成した際の記念写真がモチーフに作られています。これをミシンで自ら刺繍するという制作プロセスを通じて、不況の時代にあって労働の価値と大量生産によって追いやられた手の復権を主張します。こうした批評性が彼の持ち味ですが、今展でもそれが発揮されています。 作家の祖父は二科会の常務理事まで務めた画家(青山龍水)です。《Glitter Pieces #41(二科の土人たち)》は、戦後の再興時に銀座のパレードをデモンストレーションしたものですが、この情景を再現することで美術団体の持つ封建性を告発します。 青山龍水は乙女チックな少女像を得意としました。青山悟は彼の作品の裏にメルケル独首相やクリントン米国務長官など、社会を牽引する強き女性政治家の肖像を貼り合わせて展示します。これはジェンダー的な批判であるのは勿論ですが、表裏一体という形式から、その批評性は自己に向けられたものでもあります。会場には、青山悟の幼いころの絵も展示され、自らのルーツの探求が、自己を含めた美術の制度そのものへの批判として成り立っています。 展評では、刺繍という手癖(ストローク)の情感を排した表現が、現代平面としてどのような価値を持つかも併せて論じました。 gallery αM
by PXP14154
| 2010-12-17 12:50
| 寄稿
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