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「週刊金曜日」(6/25)に、:「建築はどこにあるの? 7つのインスタレーション」(東京国立近代美術館、8/8まで)の展評を寄稿しました。これまで建築の展覧会はたいてい設計図や模型の展示という形でしたが、インスタレーション(体験型)を用いた展覧会はきわめてまれなケースとなります。
現在(日本の)建築の潮流は、壮大なモニュメントで権力を誇示するのではなく、繊細な関係性を育む場へと移っています。住宅建築の新しい形を示したアトリエ・ワンがその先鞭です。 今展では、そのアトリエ・ワン、中村竜治、中山英之、菊地宏、鈴木了二、内藤廣、伊東豊雄の7人が参加しました。 私が注目したのは、3人。中村竜治の《とうもろこし畑》は極細の特殊な紙の棒を組んで作られた巨大な壁。無数の線の重なりと透けて見える光景が、歩くことでさまざまに変化して見えます。空間を活性化させる環境彫刻的要素があります。 中山英之の《草原の大きな扉》は、2つのシンプルな建物にはさまれたカフェスペースをあらわしたものです。ドローイングやテーブルなどがその空間に散在し、想像力をかき立てるいきいきとした場となっています。 菊地宏の《ある部屋の一日》は時計仕掛けで、照明と住宅模型を回転させることで1日の流れを作り出します。さらに別室は、その光の移りゆくさまをもとにした映像インスタレーションとなっており、楽しめる趣向。 アトリエ・ワンはナイキによる渋谷の宮下公園買収に設計担当者として関与しています。この問題にも、公平を記すため簡単に触れています。 建築は今の社会では金持ちを相手にする商売です。そのこと自体は否定しませんが、それを表現という称し、活動を行うとどうしても矛盾が出てきます。消費者運動という形で、商売にもモラルが求められることもあります。 建築の人の行動を予測し、ときには管理する技法は、アーキテクチャーと言い方をされるインターネットの構造と通じる問題にもつながります。アーキテクチャーの進歩がすべてを解決するような幻想もありますが、民主主義や個を考える際に重要な問題をはらんでいます。これは、そのうちもう少しまとまった形で書くことを予定しています。 東京国立近代美術館
by PXP14154
| 2010-07-01 15:24
| 寄稿
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