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沖縄の美術作家を集めた「OKINAWAーつなぎとめる記憶のためにー」展の展評を、「琉球新報」(5/8)に寄稿しました。これは埼玉県東松山市の原爆の図丸木美術館で7月10日まで開催されています。
この展覧会は沖縄がどう捉えられている/捉えるかの表象(2008年に東京国立近代美術館で開催された「OKINAWA・プリズム」など)ではなく、目の前の現実を提示する、踏み込んだ表現を集めたことが特長となっています。沖縄作家だけではなく、丸木位里、俊夫妻の作品も一緒に展示され、沖縄の基地問題やヤマト(日本本土)による支配や戦争なども焦点になっています。 本展の出色は、メキシコ壁画運動に影響を受けたという儀間比呂志の版画《竜舌蘭》《掠奪の日の記録》です。生命力あふれるユニークなタッチで深刻な題材が表現されています。紅型(びんがた、沖縄の染め物)に米軍用機やパラシュート降下兵、ジュゴンの図像をあしらった照屋勇賢の《結い You-I》も出品されていました。 同時出品された、丸木夫妻の《沖縄戦ーきゃん岬》は、絵巻的な構図とタッチを持ちます。この大衆性と伝統へのアプローチのために、夫妻は日本の美術の中で異端の立場にいます。しかし上記の沖縄の作家と対置することで、日本美術の問題点と沖縄美術の可能性が浮き彫りになってきます。それは、1980年代に大衆的な版画表現で韓国の民主化闘争に関わった民衆美術、さまざまな土俗性と現代手法をミックスして現実をあばきだすアジアの現代美術などにつながっていく視点です。これは、普遍性を持つパースペクティブと言えます。 ほか、戦後になって活躍した「五人展」の中心人物、安次嶺金正、安谷屋正義の同時代日本美術とは異質なモダニズム表現、骨太さに支えられた金城実のリアリズム彫刻、仲里安広と近田洋一の重層的な構成の社会性の絵画、比嘉豊光による沖縄戦体験者のビデオ作品、オサム・ジェームス・中川による自決現場に刻印された物理的記憶の写真などがありました。 原爆の図丸木美術館のページ
by PXP14154
| 2010-05-13 13:06
| 寄稿
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